- お店をはじめるきっかけを教えてください
妻の地元、浦河町に移り住んだことが大きなきっかけですね。もともと料理が好きで、「これを仕事にできたらいいな」と思っていました。調理の仕事をしたことはありませんでしたが、最初は町内のパン屋さん「ぱんぱかぱん」で働かせてもらいながら、店主のご協力を得て、バインミーの販売を少しずつ始めたんです。
開業前にお客様の反応が確かめられたことや、「ぱんぱかぱん」で味を知ってもらえたことは、とても大きな成果でした。
そこから一歩踏み出して、キッチンカーで「バインミーハノイ」をオープンし、ベトナム風サンドイッチの「バインミー」や春巻きなどのメニューを提供するようになりました。- なぜキッチンカーという形態を選んだのですか?
浦河町は小さな町なので、移動できるキッチンカーの方がいろいろな場所で販売できてお客様に喜んでいただけると思ったんです。それに、ベトナムでは屋台がとても一般的で、キッチンカーのスタイルがそのイメージにもぴったりだと思いました。お客さんからも「屋台風でベトナムっぽいね!」と好評をいただいています。
- 創業にあたって、どんな苦労がありましたか?
新型コロナが流行する前から「バインミーハノイ」の開業を考えていたのですが、コロナ禍でキッチンカーの需要が急に高くなってしまい、車両の価格も高騰してしまったのが予想外の課題でした。一方で、コロナ後はイベント等にキッチンカーを呼ぶのが一般的になったのは、よかったですね。
- 創業時に工夫したことや心掛けたことはありますか?
いきなり大きな出費は避けたかったので、まずはレンタルのキッチンカーを使って始めました。実際に販売しながら、どんな設備が必要かを確することで、初期投資を最小限に抑えられました。その後、ニーズが確かめられた段階で中古のキッチンカーを購入しました。
また、提供するバインミーについても、お客様の声を大事にしています。本場ベトナムの味を基本にしながら、パクチーが苦手な方には抜いたり、香辛料を少し控えたりと、お客様が楽しめるようにアレンジしています。これからも、日本の方に合わせた新メニューを増やしていきたいですね。- これから創業を目指す方へアドバイスをお願いします。
まず、自分から積極的にいろんな人とつながることが大切だと思います。
一人で悩むよりも、他の飲食店の方々と交流することで、意見やアドバイスをもらえることが多いです。
私も困ったときには、「ぱんぱかぱん」の店主さんなど、地域の仲間に頼っています。またキッチンカーの営業は、イベント情報や出店場所の確保がとても重要です。
だからこそ、他のキッチンカーオーナーやお店とも積極的に交流を深めています。