- 創業されて4年経ちますが、創業当時の事を教えて下さい。
創業を考え始めた時は、札幌の「純連」という店で働いてい
ました。長く働いていたので仕事の引継ぎもありましたし、だ
いたい1年前には自分でお店を開きたいと退職の意思を伝え
ました。それから創業準備をし始めたのですが、まず何から手
を付ければ良いのか分かりませんでした。知人に聞いたり、イ
ンターネットで調べても明確な方法が出てこなくて、浦河商工
会議所に相談に伺いました。
職員さんにまずお金の借り方から色々とアドバイスを頂き、事
業計画書など必要書類の書き方も教えて頂きました。- 創業準備は札幌で働きながら進めたのですか?
そうです。札幌で働きながら休みの日に浦河へ足を運んで
いました。商工会議所で事業計画を見てもらうのは、進めるう
えで凄く参考になりました。浦河でお店を開いたことがないの
ですから、札幌の基準で計画を立てても現実とは離れてしま
います。そういった点を浦河の事業に詳しい商工会議所の方
からアドバイスして頂き実現可能なラインで準備を進めていき
ました。- 店舗の場所はどのように決められたのですか?
知人に相談しながら、元々飲食店だった空き店舗を見て回
りました。広さや家賃も自分にあっていたので今の場所に決
めたのですが、お客さんからは「どうして大きい通りに出さな
いの?」と言われます。確かに、目立つ場所にお店を構えれば
来客数も増えるとは思いますが、創業する段階では、まず始め
る事を大切にしたのです。小さい場所でもいいから自分に見
合ったやり方で実績を作ろうと考えていました。大きな店舗を
持つのは、それからでも良いですから。- 浦河でお店を始めてみていかがでしょうか?
最初は浦河でお店を開こうと思っていませんでした。そろそ
ろ独立しようかなと思い始めた時に、妹から「浦河でやってみ
るのはどう?」と言われて。それで、改めて故郷を見てみると、
雪は少ないし夏は涼しいし良い町だなと思いました。景色もき
れいだし、若いころ見えなかった物が見えてきて、田舎でゆっ
くりと暮らすのも良いなと思えてきたんです。儲けよりも、恩返
しというか、地域貢献というか、故郷の人たちに美味しいラー
メンを提供したいという気持ちが強くなりました。
ご飯を食べない人はいないですし、一生懸命やればお客さん
が0という事はないだろうと。- 最初に想定していた来客数と比較して現状はどうですか
計画の時よりも多くのお客さんに来て頂いています。ちょっ
と大変な日もあるくらいで有難いです。- 創業する時に困ったことや良かったことはありましたか?
創業準備をしていて感じたのは、想像した以上に細々した
お金がかかるという事です。大きな設備の費用ではなく、小さ
な出費が重なって気づいたら驚くような金額になっているの
です。計画の時に、いくら紙の上で計算していても、実際に準
備を始めると必要なものが次々と出てくるんです。これは困っ
たというか、驚きました。そういった部分をカバーしてくれると
いう面でも、うらかわ創業支援補助金は大きな後押しになると
思います。- 今後創業を考えている方へアドバイスを頂けますか?
思い立ったら吉日。それに向けて現実を見て1つ1つ準備し
ていくことが大切だと思います。夢ばかり見ていると、躓いた
時に立ち上がれない。やる気が本気かどうか計画を立ててい
くと見えてくると思います。二の足を踏んでいる人の方が本気
だと私は思います。- 関連リンク