- お店を始めるきっかけを教えてください。
2021年に、友人と2人で創業しました。
2人とも、自分の親の老いを見守る中で、「健康的で美味しいものを食べてもらいたい」と考えていました。
ただフルタイムで働いていると、時間がなかったり生活リズムが違っていたりして、家族が食事を用意することは大変です。そんな想いを抱いている方は、自分たち以外にもいると思い、
「手づくりの惣菜やお弁当を提供するお店」を始めようと決心しました。また身体さえ動けば、ずっと続けられるのが飲食の仕事です。
そういった意味でお弁当・惣菜屋さんは、
生涯続けられる仕事だと思ったのも理由のひとつですね。- 創業されて２年経ちますが、創業当時の事を教えて下さい。
極力、初期投資・固定費をかけないようにしようと考えていたので、
プレハブを改造して調理場兼店舗をつくりました。必要な資金は友人と出しあった自己資金と、「うらかわ創業支援補助金（浦河町）」
「新規創業助成金（日高信用金庫）」を活用することで、借入はせずにスタートしました。また「一年間やって、赤字だったら撤退」ということは決めていましたね。
- 実際にお店を始めてからはどうでしたか？
当初は、せっかくお店が国道沿いにあるので、のぼりを立てて通りがかりのお客さんにお弁当やお惣菜を販売することもしていました。
ですが、ありがたいことに、私たちが考えていた以上に、お弁当の配達やオードブルなどのご注文をいただいたこともあり、
自分たちのキャパシティーも考えて、予約販売を中心とした営業に切り替えたんです。今は、常連のお客様や企業からお弁当の定期注文や、
誕生日やご友人との集まりといった時のオードブル、
法事や会議などのお弁当のご注文を中心にお受けしています。一度ご注文頂いた方からは、とても喜んでいただけていて、リピート率はとても高いですね。
- お店で工夫していることはありますか？
手づくりにこだわった商品を提供しているので、喜んでいただけますね。
またInstagramの更新にも力を入れています。
お弁当・オードブルの写真を見て、ご注文してくださる方もいます。
また不定期で晩酌セットやミニオードブルの販売をお知らせするのですが、ありがたいことにすぐに売り切れてしまいます。
- これから創業を考えている方へアドバイスをお願いします。
理想と現実のバランスをしっかりとることが大事だと思います。
例えば原価率。
食材に際限なくお金をかければ、お客様には喜んでもらえますが、
お店は継続できません。そのため原価を押さえながらも、
お客さまに喜んでもらえる工夫を日々考えています。またスタッフに無理をさせないことも心掛けています。
休みなく注文を受け続ければ、売上も増えるし、
お客さんにも喜んでいただけます。
けれど、自分自身やスタッフが体調を崩してしまえば、
定期注文のお客さまなどにご迷惑がかかります。飲食の仕事をしたい人は
「お客さんに喜んでもらいたい！」という気持ちが原点だと思います。
そのため原価率があがってしまったり、
無理をしても受注してしまったりする気持ちもわかります。
だけど、長く、たくさんのお客様に喜んでもらうためには、
現実を見据えながら営業することが大事なのかなと思います。私たちも、自分たちにとっても、お客様にとっても
一番良い営業方法を試行錯誤しているところです。- 関連リンク
